○茨城西南地方広域市町村圏事務組合パブリックコメント手続要綱

令和3年10月21日

要綱第6号

(目的)

第1条 この要綱は、茨城西南地方広域市町村圏事務組合(以下、「事務組合」という。)におけるパブリックコメント手続に関して必要な事項を定めることにより、行政の透明性及び意思決定における公平性の向上並びに行政情報の共有化を図り、もって圏域住民が事務組合の自治行政に参加する機会を拡大し、より一層公正で開かれた行政運営を実現することを目的とする。

(定義)

第2条 この要綱において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) パブリックコメント手続 事務組合の基本的な政策等(以下単に「政策等」という。)に関する素案を圏域住民に公表し、それに対して圏域住民から提出された意見を考慮して、意思決定を行うための一連の意見提出手続をいう。

(2) 実施機関 管理者、消防本部、公平委員会及び監査委員をいう。

(3) 圏域住民 次に掲げるものをいう。

 事務組合を構成する地方公共団体(ただし、常総市においては、旧石下町をいう。以下、「構成市町」という。)内に住所を有する者

 構成市町内に事務所又は事業所を有する個人及び法人その他の団体

 構成市町内の事務所又は事業所に勤務する者

 構成市町内の学校に在学する者

 構成市町に対して納税義務を有する者

 からまでに掲げるもののほか、実施機関が行う事務事業に利害関係を有するもの

(パブリックコメント手続の対象)

第3条 パブリックコメント手続の対象となる政策等の策定は、次に掲げるものとする。

(1) 総合計画等、事務組合又は個別行政分野における施策の基本方針その他基本的な事項を定める計画の策定若しくは改定

(2) 重要な条例で次に掲げるものの制定又は改廃

 事務組合の基本的な制度を定める条例

 圏域住民の生活又は事業活動に直接かつ重大な影響を与える条例

 圏域住民に義務を課し、又は権利を制限する条例。ただし、金銭徴収に関する条項を除く。

(3) 前号イに類する規則又は規程の制定若しくは改廃

(4) 行政指導の指針の制定又は改廃

2 前項の規定にかかわらず、同項第2号又は第3号に掲げるもののうち、次に掲げる事項に該当する場合は、パブリックコメント手続の対象から除くものとする。

(1) 緊急を要するもの又は軽微な改正を行うもの

(2) 地方自治法(昭和22年法律第67号)第74条第1項の規定による直接請求によるもの

(3) 法令の制定、改廃等に伴って条例、規則等を制定又は改廃する場合であって、当該制定又は改廃に際して裁量の余地がないもの

(対象の公表方法等)

第4条 実施機関は、政策等の策定をしようとするときは、当該政策等の策定の意思決定前に相当の期間を設けて、政策等の案を公表しなければならない。

2 実施機関は、前項の規定により政策等の案を公表するときは、これと合わせて次に掲げる資料を公表するものとする。

(1) 政策等の案を作成した趣旨、目的及び背景に関する資料

(2) 政策等の案を立案する際に整理した実施機関の考え方及び論点に関する資料

(3) 圏域住民が政策等の案を理解するために必要な関連する資料

3 前2項の規定により公表する方法は、インターネットを利用した閲覧の方法によるものとする。

4 実施機関は、第1項の規定による政策等の案を公表する前に、次に掲げる事項につきインターネットを利用して閲覧させる方法を用いて、パブリックコメント手続を実施することを予告するものとする。

(1) 政策等の案の名称

(2) 政策等の案に対する意見の提出期間

(3) 政策等の案及び資料の入手方法

(意見の提出)

第5条 実施機関は、圏域住民が意見を提出できる期間として、政策等の案及び資料の公表の日から30日以上の期間を設けるものとする。

2 前項の規定にかかわらず、やむを得ない理由があるときは、その理由を明示した上で、意見等の提出期間を30日未満とすることができる。

3 前2項及び前項に規定する意見の提出方法は、次に掲げるとおりとする。

(1) 郵便

(2) ファクシミリ

(3) 電子メール

4 意見を提出する圏域住民は、原則として住所、氏名その他実施機関が定める事項を明らかにしなければならない。

(意思決定に当たっての意見等の考慮)

第6条 実施機関は、前条の規定により提出された意見を考慮して、政策等の策定の意思決定を行うものとする。

2 実施機関は、政策等の意思決定を行ったときは、提出された意見の概要及び提出された意見に対する実施機関の考え方並びに提出された意見に基づき政策等の案を修正したときはその修正内容を公表しなければならない。ただし、茨城西南地方広域市町村圏事務組合情報公開条例(平成29年条例第3号)第6条に規定する非公開事由に該当するものは除く。

3 第4条第3項の規定は、前項の規定による公表の方法について準用する。

(他の制度との調整)

第7条 実施機関は、地方自治法第138条の4第3項の規定に基づき設置する審議会その他の附属機関及び実施機関が設置するこれらに準ずる機関に諮問し、当該機関においてなされた報告、答申等に基づき政策等の策定を行う場合においては、このことにより第3条から前条までの規定に準じた手続を行ったものとみなして、パブリックコメント手続を行わずに政策等の策定の意思決定をすることができる。

2 法令の規定により、縦覧等の手続が義務付けられている政策等の策定にあっては、この告示と同等の効果を有すると認められる範囲内において、この告示の手続を行ったものとみなし、その他必要な手続のみを行えば足りるものとする。

(より重要な政策課題に関する手続)

第8条 実施機関は、第3条第1項各号に掲げるもののうち、特に重要な政策等の策定に当たって、広く圏域住民の意見を反映させる必要があると認めるものについては、構想又は検討の段階において同条から第6条までの規定に準じた手続を行うよう努めるものとする。

(パブリックコメント責任者)

第9条 実施機関は、第3条から第6条までの規定に基づき、政策等の案及び資料を公表し、意見の提出を受けるに当たり、円滑に手続が進行するようパブリックコメント責任者を置く。

2 パブリックコメント責任者は、政策等の案の立案を所管する課等の長をもって充て、圏域住民からの問い合わせ、苦情等を処理するものとする。

(管理者の調整)

第10条 管理者は、この告示の目的を達成するため必要があると認めるときは、他の実施機関に対し、報告を求め、又は助言することができる。

(一覧表の作成等)

第11条 管理者は、実施機関からの報告を取りまとめ、パブリックコメント手続に係る案件について一覧表を作成し、インターネットを利用した閲覧の方法等により随時圏域住民に情報提供するものとする。

2 管理者は、パブリックコメント手続に係る案件の件数等について、その実施状況を取りまとめ、圏域住民に公表するものとする。

(補則)

第12条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、実施機関が別に定める。

この要綱は、令和3年11月1日から施行する。

茨城西南地方広域市町村圏事務組合パブリックコメント手続要綱

令和3年10月21日 要綱第6号

(令和3年11月1日施行)